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Abstract

も、季節が変わることに、安心を感じた。でも、相変わらずどこにも行けないわたしとパートナーは、いろいろなガーデンプロジェクトを始めた。今年初めに、わたしは養蜂クラブに入って、一つだけミツバチの「巣(hive)」をオーダーしておいたが、この頃には巣箱が6箱ほどに増えていて、突貫工事で花畑を作ったり、ミツバチ用に小さな池を作ってあげたり。</p><p id="3769">都市では、プロテストにカウンター(反対派)プロテストが起きたり、警察が法律で認められている行動を力づくで制御するのに攻撃したり、システムは墜落を始めたようだった。</p><p id="ef6a">わたしはその間、どこにも行かなかったのだが、だんだん奇妙な安定さを感じ始めた。暗くて不安で憂鬱な冬と春のあとの初夏のころ、つかの間だけど、なにかに波長が合うことを感じた。</p><p id="40ee">これまでの自分とはだいぶ違う自分を意識するようになった。ここでまた、足元のおぼつかない感じがあった。適応するほど確かな状況ではないし、先のことは相変わらず全くわからない。それでも、楽しいとか嬉しいとかを感じられるのか、と。そして、その時点では、今までとは生活が全く違っていて、静かに自分を感じることに障害が減っているのが実感で

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きた。池に群れるミツバチを見たとか、撒いた種が芽を出したとかいう小さなことに感じる喜びが、広がる感じを知覚し始めた。</p><p id="e34f">外の作業が毎日のルーティンになってすぐに、山の向こうのカリフォルニアの火事の煙がひどくなった。ひどい時は丸1週間、窓を開けることができなかった。間に山脈があるというのに、空は気味の悪いドドメ色で太陽は腐ったオレンジの穴ぼこだった。</p><p id="a1b3">数年前に北米で完全日食が見えた。あの時、日食を外で見ていたのだが、ただ暗くなるだけではなくて、ひどい目眩があった。占星術では太陽は支配者を象徴する。国の君主は太陽に象徴される。その太陽が光を失うこということは、昔の社会にとってはどれほど恐怖を喚起することだったろうと、その時実感したのだった。この夏のカリフォルニアの火事は、ちょうどあの時の日食のようで、いつも当たり前に空で一番大きく輝く光源が光を失うことに、やはり体制崩壊を重ねて考えた。</p><p id="a044">2年前にも同じ地域でひどい火事があり、ヨセミテ国立公園のセコイヤの大木がいくつも焼けてしまった。先月も同地域が燃え始めた。「寄れば大樹の影」の大樹は燃えてしまった。</p></article></body>

21世期のパンデミックを経験して3:体制崩壊

そこここで、パイプの破裂が重なって、全体のシステムや体制が崩壊するのかな、と思う。確かに、そんなニュースをよく見聞きするが、そんなニュースは、ここ30年くらい、いや、1960年代くらいには出ていた。

個別には、年金システムを筆頭に、全体的な資本主義経済体制、教育と情報システム、法制度と裁判制度、国と地方行政、など、どれをとっても基本理念を保って機能しているシステムは皆無の状態が、もう何十年も続いている。これが飛行機だったら、いつ墜落してもおかしくないほど、機能不全を抱えている状態で、ここでもやはりパンデミックのとどめの一撃が見られる。

わたしはそれは現在進行形と思って生活しているけれども、同時に崩壊は一朝一夕には完了しない。特に「グローバル」になった世の中全体の崩壊は。これもまた、パンデミックがなければ、染み込んでこない事実。

春が盛りを迎えると、一時期外出する人が増えて、田舎に住んでいても、わたしもこの頃気がそぞろになったのを覚えている。少なくとも、季節が変わることに、安心を感じた。でも、相変わらずどこにも行けないわたしとパートナーは、いろいろなガーデンプロジェクトを始めた。今年初めに、わたしは養蜂クラブに入って、一つだけミツバチの「巣(hive)」をオーダーしておいたが、この頃には巣箱が6箱ほどに増えていて、突貫工事で花畑を作ったり、ミツバチ用に小さな池を作ってあげたり。

都市では、プロテストにカウンター(反対派)プロテストが起きたり、警察が法律で認められている行動を力づくで制御するのに攻撃したり、システムは墜落を始めたようだった。

わたしはその間、どこにも行かなかったのだが、だんだん奇妙な安定さを感じ始めた。暗くて不安で憂鬱な冬と春のあとの初夏のころ、つかの間だけど、なにかに波長が合うことを感じた。

これまでの自分とはだいぶ違う自分を意識するようになった。ここでまた、足元のおぼつかない感じがあった。適応するほど確かな状況ではないし、先のことは相変わらず全くわからない。それでも、楽しいとか嬉しいとかを感じられるのか、と。そして、その時点では、今までとは生活が全く違っていて、静かに自分を感じることに障害が減っているのが実感できた。池に群れるミツバチを見たとか、撒いた種が芽を出したとかいう小さなことに感じる喜びが、広がる感じを知覚し始めた。

外の作業が毎日のルーティンになってすぐに、山の向こうのカリフォルニアの火事の煙がひどくなった。ひどい時は丸1週間、窓を開けることができなかった。間に山脈があるというのに、空は気味の悪いドドメ色で太陽は腐ったオレンジの穴ぼこだった。

数年前に北米で完全日食が見えた。あの時、日食を外で見ていたのだが、ただ暗くなるだけではなくて、ひどい目眩があった。占星術では太陽は支配者を象徴する。国の君主は太陽に象徴される。その太陽が光を失うこということは、昔の社会にとってはどれほど恐怖を喚起することだったろうと、その時実感したのだった。この夏のカリフォルニアの火事は、ちょうどあの時の日食のようで、いつも当たり前に空で一番大きく輝く光源が光を失うことに、やはり体制崩壊を重ねて考えた。

2年前にも同じ地域でひどい火事があり、ヨセミテ国立公園のセコイヤの大木がいくつも焼けてしまった。先月も同地域が燃え始めた。「寄れば大樹の影」の大樹は燃えてしまった。

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2020
ヨセミテ
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