「犬や猫と暮らす」ための支援を想像してみた
ペット可の物件は高いからと犬や猫を飼う事を諦めてる人は多い。こっそり買えば追い出されるかもしれないし、引っ越しのための費用もかさむ。もし、ペットと暮らすことが法律で保障されていたとしたらどうだろう。
アメリカ(合衆国)の例
米国には公正住宅供給法(Fair Housing Act)があり、医師の意見書があれば、エモーショナル・サポート・アニマル(ESA)としてペットを飼う事を大家が認めなければいけないことになっている(建物の種類などにより例外はあるが)。
ESAは,いわゆる介助犬とは違って特に訓練されている必要はない。情緒的な絆そのものが生活を助けるというコンセプトだ。
この制度の存在を知った時、一気にいろんな考えが頭を巡った。極端なことを言えば、日本にもこの制度があればいろんなことが解決するんじゃないかということだ。
絶望からの脱出
昨年末イギリスの放送局channel4がフェイスブックで発表した野宿者の男性が鳴かないように薬漬けにされた犬を買い取り自分も一緒にドラッグをやめたというストーリーが話題になった。日本では猫と暮らす路上生活者が多い印象があるが、どちらにしても人が動物と暮らす必然性を物語るエピソードだ。
健常者には関係ない?
米国のような制度が日本にできたとして、特に精神障害がない人には関係ないと感じるかもしれない。しかし、利用が増えていけばペットを飼う事を前提とした住宅供給が広がる可能性がある。いちいち申請を許可したりするよりも誰でもペットが飼えるようにしておく方が大家や不動産業者も煩(わずら)わしくないと感じることもありうるのではないか。
人とつながるきっかけ/コミュニティ
ペットを飼える環境が整えば、お互い預けあったりすることもできるし、人間同士だと盛り上がらない会話も動物を挟むことで和むことが予想できる。通常日本でお店に入れる動物といえば盲導犬に限られると思うが、動物と出かけられる場所が増えれば家にこもりがちな人も外出しやすくなるかもしれない。
殺処分数を減らす
殺処分される犬猫の2割は飼育放棄だと言われている。これを飼い主の責任問題として語る風潮が多いが、実際は認知症になるなどした高齢者が動物の世話をできなくなるケースもあるようだ。ほかにもペットショップ業界やブリーダーに問題があるのは間違いない。その辺りの規制と合わせてペットを飼える環境を整えることも動物愛護の観点から提案されてもいいのではないか。

一緒に想像をしてほしい
今回は米国の例を基にいろいろ考えてみたが、もっと調べれば日本やほかの国の事例もでてくるかもしれない。動物と暮らすための制度を考えることは、ADHDや自閉症スペクトラム障害などの発達障害の支援の一部にもなり、住宅政策の公正さを問うきっかけにもなると考えている。ほかにもいろいろ可能性がある気がするので、これを読んで面白いと思ったら是非何ができるか想像してみてほしい。
