「片喰と黄金」が8巻かけて、ついに向き合うテーマに戦慄したと同時に大喜びしている #296冊目 #1000冊紹介する
もしくは少数民族と家族と自分の話
アメリカの開拓史をテーマにしていることがわかった時点で、いつかこれを描くであろう、でもホントに描くんだろうか?、でもきっと描くだろうから、そのときに紹介したいなとぼんやり思っていたことが実際に現実になってしまうと、このネタを扱うことの覚悟を感じてしまって、読む手がだんだんとゆっくりになっていくという体験の話を今回はします。
で、知らない人のために、軽く説明をしておくと「片喰と黄金」が連載誌が変わりながらも(しかも集英社から講談社に変わっています)、2019年からずっと続いていることはホントにうれしいことで、こういう作品が継続している日本のマンガ文化の奥深さを世界にほこっていい作品のひとつだと思います。
▼片喰と黄金 (今のところ、全8巻)
ヒット作の中で、このに読後感が近いのはゴールデンカムイということでいいと思います。主役は小さい女の子とその従者、少数民族の問題、開拓地、金と共通項が揃ってますからね。
さて。
冒頭にも書きましたが、「片喰と黄金」という物語の舞台になっているのは、はじまりこそアイルランドですが、アメリカの開拓史です。もっといえば、ゴールドラッシュの時代です。
ということは、少し前にインディアンとの抗争があった時代ということです。
そして、主人公一行が西に向かうにつれて、いつかどこかでインディアン居留地にぶつかることは連載のはじまりの時点でわかってたことでもあるわけです。
そうなると、そこでは人生とは?家族とは?人とは?という根源的な問いかけがなされ、時として悲劇が起こります。
普段はなんの問題もなく生活しているように見えている人でも、なにも問題を抱えていない人なんていないわけで、それがこのゴールドラッシュの時代であれば、なおこと加速するわけです。
でもね、そんなこと軽くスルーして生きていきたいわけです。でもね、やっぱり人の人生の中で大きな問題となってしまうこと、その中でも、自分はどこからやってきたのか?という問題はなかったことにはならないんですよね。
そもそも、片喰と黄金という作品では、常にその問題を問いかけているのですが、8巻をかけて、その問題の中でも、超ど級に重たいやつにたどりつきました。
ぜひ、読んで欲しい作品です。最高だ。
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